今回の記事ではパイプ洗浄剤をトイレ掃除に使っても大丈夫なのか
わかりやすく解説していきます。
パイプ洗浄剤はトイレ掃除に使えるの?

パイプ洗浄剤をトイレ掃除に利用しても大丈夫なのか、
理解するために、まずはアルカリ性とか酸性という言葉を思い出しましょう。
中学校ではアルカリとか酸という用語を習ったと思います。
なぜ義務教育である中学校に入ったら
酸やアルカリについて勉強するのでしょう?
義務教育というのは日本国民全員が受ける教育ですね。
実は身近に酸性のものもアルカリ性のものもあふれているからです。
身の回りには強い酸性のものや強いアルカリ性のものがたくさんあるのです。
義務教育である中学校から、こういった酸性やアルカリ性について
勉強しておくと、将来、今回の記事のテーマである
パイプ洗浄剤やトイレ掃除用の洗剤を使うにも、
何を気をつけたらいいか?理解することができますね。
まず、身近にある酸性のものやアルカリ性のものをご紹介してみます。
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上記画像はトイレ洗浄剤です。
トイレの便器の黄ばみを落とすための洗剤です。
これ実は塩酸が入っていて、かなり強い酸性になっています。
なぜトイレの洗浄剤が酸性になっているのでしょう?
トイレの黄ばみの原因というのは尿石とかタンパク質です。
こういう尿石やタンパク質というのは中性洗剤では落ちません。
尿石やタンパク質を強い酸で溶かして剥ぎ落とす。
そのために塩酸が配合されているのです。

そしてこれ、パイプ洗浄剤です。
パイプ洗浄剤というのはお風呂の排水管なんかに詰まった髪の毛などを溶かすための洗剤です。
人間の髪の毛というのはタンパク質でできています。
人間の髪の毛のタンパク質は水には溶けません。
当たり前ですね。
あなたの髪の毛が水で溶けたらシャンプーしてお湯で洗えませんからね。
だから、排水管に詰まってしまうと
どれだけ水を流してもつまりが解消されることはありません。

そのタンパク質を強いアルカリである水酸化ナトリウムで分解して
つまりを解消するためにパイプ洗浄剤があります。
だからパイプ洗浄剤は強アルカリ性です。
なので、トイレ掃除にパイプ洗浄剤は使えません。
トイレ掃除は尿石などを溶かすために強い酸性である塩酸が使われています。
でも、パイプ洗浄剤はタンパク質である髪の毛を溶かすために強いアルカリ性である水酸化ナトリウムが主成分だからです。
あと、ちなみになのですが、
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これは食酢です。
お酢の中には酢酸とかクエン酸などの酸が入っていて、
酸性を示しています。味も酸っぱいです。
酢酸やクエン酸で酸性になっていて、pHで3~4の水溶液です。
調味料として使われることが多いですね。
それから、

こちらは炭酸水ですね。
これは当然飲めますね。飲み物ですから。
炭酸水は二酸化炭素が水に溶けたものです。
パイプ洗浄剤はトイレ掃除に使えるか?|まとめ
最後にまとめますと、パイプ洗浄剤をトイレ掃除に使うことはできません。
なぜなら、パイプ洗浄剤はタンパク質の一種である髪の毛を溶かすための薬剤だからです。
トイレの汚れの原因は尿石などの物質で、尿石は塩酸などの酸で溶かすからです。
・トイレ洗浄剤
・酢
・炭酸水
・パイプ洗浄剤
を取り上げてみました。
今回のテーマに酢や炭酸水は意味がないのではないか?
と思われた方もいるかもしれません。
ですが、上記は上から酸性が強い順番に並べています。
トイレ洗浄剤は一番酸性が強く、酢はpH4くらいだから弱酸性で
炭酸水はpHが5から6の間くらいで、
パイプ洗浄剤はpHが13くらいの強アルカリ性です。
こうやって比較した方が理解しやすいかなと思ってご紹介しました。
今回ご紹介したものは身近にあるものばかりです。
マツモトキヨシなどのドラッグストアにいったら普通に売っているようなものです。
強い酸性を示すものから強いアルカリ性を示すものまで
身の回りには酸やアルカリ性であふれています。
この酸やアルカリにどんな商品があるのか?
知っておけば、どれがお風呂の洗剤として使えて
どれがトイレの洗剤として使えて、どれがパイプ洗浄剤に使えるのか?
わかるようになります。
また、トイレ洗浄剤とかパイプ洗浄剤みたいな強酸や強アルカリは
素手で触らないようにとか目に入れないとか理解できるようになるはずです。
ここまでわかっていただけたと思います。
以後の記事ではもう少し詳しく酸やアルカリについて解説していきたいと思います。