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化学

酸化剤と還元剤語呂を使った覚え方

酸化剤 還元剤 覚え方 語呂
酸化還元反応というのは

・酸化剤
・還元剤

という反応物の反応のことをいいます。

この記事の最終目的は酸化剤と還元剤を覚えるために
語呂をお伝えしていきたいと思います。

ただ、この記事では酸化剤と還元剤をマスターしきってもらいたいので
まずは酸化剤と還元剤とは何か?という話からしていきたいと思います。

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酸化剤と還元剤とは?

まず酸化剤。英語でいうと『oxidizer(オキシダイザー)』です。
なので、授業なんかでは画数が多いため、O(オー)という略語で
示されることが多いです。

酸化剤は相手の物質を酸化するもののことです。
もう少し詳しく酸化剤について定義すると、
酸化剤は電子(e)を相手から奪い取るものになります。

そして還元剤。
還元剤は英語でいうと、reductant(リダクタント)です。
なので、頭文字をとって(R)と表現することがあります。

・酸化剤は(O)
・還元剤は(R)

と表現することが多いです。

還元剤とは相手を還元するもののことです。
電子を使うと、還元剤は電子(e)を奪われるものと定義されます。

・電子を奪うものが酸化剤
・電子を奪われるものが還元剤

ということです。

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酸化剤・還元剤を覚えやすいように例え話を使ってわかりやすく解説

酸化剤、還元剤を覚えやすくするために
例え話をしてみたいと思います。

電子(e)をドラえもんの道具(どこでもドアとか)、
のび太が還元剤、ジャイアンが酸化剤というイメージです。

登場人物

・電子がドラえもんの道具
・のび太が還元剤
・ジャイアンが酸化剤

です。

すると、たとえば、のび太とジャイアンがいたとすると
当然ながらドラえもんの道具はジャイアンに奪われてしまいますね。
だからジャイアンは酸化剤です。
のび太はドラえもんの道具を奪われてしまうので還元剤です。

このように理解すると覚えやすいですよ。

半反応式とは?

ところで半反応式(はんはんのうしき)って難しいですよね。

酸化剤、還元剤の理屈が分かったら半反応式とは何か?
理解するのは簡単になります。

Xという酸化剤があったとしましょう。
酸化剤Xは相手から電子を奪い取ってしまいます。
結果、別の物質Yに変わります。

X+e⇒Y

それからSという還元剤があったとしましょう。
Sは電子を取られた後、別のものTに変わったとしましょう。

するとイオン反応式は

S⇒T+e

となります。

こんな感じで酸化剤、還元剤をイオン反応式の形で表現できます。

この電子を奪った酸化剤が、電子を奪われた還元剤が
その後どうなったかを追跡した式のことを半反応式
といいます。

もしあなたが化学に関係する大学に入って酸化還元が関連する章を
学ぶ時に必ず登場します。
酸化還元滴定とか、電子の反応の考え方とか、電気分解など、
いろんな場面で半反応式を使います。

とにかく半反応式をしっかり書けるようになっておくことは
化学の理解の上でものすごく大事なことです。

そこでまず半反応式をしっかり書けるようになるために
語呂を使って覚えていきましょう。

半反応式を書くためには1つ覚えないといけないことがあります。
それは変化前後です。
変化前後に関しては覚えておかないといけません。

酸化剤が電子を奪ったらどうなるの?
電子を奪われた還元剤はどうなる?

ということです。

これが今回の記事の本題になります。
酸化剤、還元剤の式を語呂を使って覚えていきましょう。

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酸化剤語呂を使った覚え方

酸化剤語呂を使った覚え方(1)過酸化水素

H2O2(過酸化水素)⇒2H2O(水)

語呂合わせ(!?)としては
太ったおっさん2人で水を飲む』です。
太ったおっさん2人の太ったは『H2O2』のH部分です。
2人はH2O2O2部分です。

おそらくH2O2(過酸化水素)でなくH2O(水)が有名で誰でも覚えているので
意識づけのために『太ったおっさん2人』としました。

そんな太ったおっさん2人で水を飲んでいる姿を想像するだけでも
覚えられそうじゃないですか?

過酸化水素が酸化剤として働くものを利用したものは
コンタクトレンズの消毒液です。
ソフトコンタクトレンズを使っている人は消毒液を使ったことがあると思います。
これは過酸化水素水です。

酸化力を使って雑菌の殺菌消毒をするのですが、
反応後には水しかできません。
有害な物が反応後には残らないので、過酸化水素は消毒薬に使われています。

酸化剤語呂を使った覚え方(2)オゾン

酸化剤は電子を奪うものでしたね。

2つ目の反応は

O3(オゾン)⇒O2(酸素)

です。

語呂合わせは『オッサン、オツカレ!』です。
オッサンはO3(オゾン)で、Oが3つ(サン)あるからです。
オツカレはO2でO(オー)が2つ(英語でtwo、ツー。オツカレのツ―です)

オゾンという酸化剤は、酸素の同素体ですが酸化力を持ちます。
同素体とは?例を挙げてわかりやすく解説

O3(オゾン)が反応後にはO2(酸素)になります。
オゾンというのは酸化力を持つ物質なので、
そのオゾンの酸化力を使って水道水の殺菌なども浄水場で行われています。

O3(オゾン)⇒O2(酸素)

オゾンの反応後って有害な物が出てきませんよね。
反応後に残るものは酸素だけですから。
だから浄水場などで利用されています。

酸化剤語呂を使った覚え方(3)過マンガン酸イオン

MnO4Mn2

過マンガン酸イオンは過マンガン酸カリウム(KMnO4なんかが有名です。
語呂を使った覚え方としては
マンガおしまい!マンガにプラモデル買ってきて!
です。
マンガおしまいはMnO4でマンガがマンガンMn部分で
おしまいが『O4(オーがシ(4個))部分、
マンガにプラモデルがMn2(マンガンに2プラスを早口でマンガにプラ)
です。

ところでMnO4は陰イオンですが、
相手から電子を奪い取る力がすごく強いイオンです。
過マンガン酸イオンは赤紫色をしていてものすごく酸化力が強いイオンです。

過マンガン酸イオンは赤紫色ですが、
相手から電子を奪うとMn2となり、無色になります。

過マンガン酸イオンを利用した滴定はいっぱいあります。

酸化剤語呂を使った覚え方(4)二クロム酸イオン

Cr2O72(二クロム酸イオン)⇒2Cr3
(注意:二クロム酸イオンの二は漢字の2です。カタカナではありません。
クロムが2つという意味です)

二クロム酸イオンは過マンガン酸イオンと同じくらいの酸化力を持ちます。

二クロム酸イオンの語呂合わせは
苦労人の女にご苦労さん』です。
苦労人の女にはCr2O72の部分で『くろうにん』がCr2部分です。クロムが2だからです。
『女に』がO72で、Oが7で女、『に』が2部分です。

ただ女にの『に』は次の2Cr3の2の部分にもかかっています。
ご苦労さんの『苦労さん』が2Cr3のクロムが3+の部分にかかっています。

酸化剤語呂を使った覚え方(5)熱濃硫酸

熱濃硫酸は濃硫酸を加熱したものです。

H2SO4(熱濃硫酸)⇒SO2

語呂合わせとしては
普通に阻止するソツない奴』です。

『普通に阻止する』部分がH2SO4です。
普通がH2(Hはハ行だからフ、で2がツー)、
阻止するがSO4(SOをローマ字読みしてソ、4がシ)

SO2のSOをローマ字読みして『ソ』2が『ツ』
です。

酸化剤語呂を使った覚え方(6)濃硝酸と希硝酸

濃硝酸と希硝酸でできるものが違います。

HNO3(濃硝酸)⇒NO2
HNO3(希硝酸)⇒NO

です。

反応前後で濃度によって変化後が違ってくるわけですね。
これもしっかり区別して覚えておきましょう。

語呂合わせとしては
日野さんに恋したから告白したのに、日野さんに「きしょい」からノーと言われた
です。

『日野さんに恋したから告白したのに』
で、恋は濃硝酸の『濃』部分です。濃は『コイ』と読みますから。
ここで希硝酸と区別しましょう。
日野さんはHNO3部分です。HNOが日野、3が『さん』です。

『告白したのに』の『のに』がNO2で、NOが『の』2が『に』です。

『日野さんに「きしょい」からノーと言われた』で
「きしょい」が希硝酸の『希』です。
日野さんはいいですね。HNO3部分です。
NOは『ノー』です。

『きしょい』は『気色悪い』という意味です。

ここまで酸化剤の語呂を使った覚え方です。

次に還元剤の覚え方を説明していきますよ。

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還元剤語呂を使った覚え方

還元剤は電子を奪われるものでしたね。

還元剤語呂を使った覚え方(1)過酸化水素

H2O2(過酸化水素)⇒O2

語呂合わせとしては
太ったおっさん2人がただのおっさん2人になっちゃった」です。

先ほどの酸化剤のところで登場した
H2O2でも『太ったおっさん2人』が登場しましたね。
これが還元剤ではO2となるので、ただのおっさん2人になってしまったってことです。
H2(太ったの部分)が消えてO2になったので、ただのおっさん2人ってことです。

ところで先ほども過酸化水素は酸化剤にも登場しましたよね。

(酸化剤)
H2O2(過酸化水素)⇒2H2O(水)

過酸化水素は酸化剤のときは水2分子になりましたね。

どうして還元剤にもなっているのでしょう?
これにはちゃんと理由があります。

たとえば、H2S(硫化水素)っていうのは先ほどのドラえもんの例えでいうと、のび太です。
H2O2(過酸化水素)はスネ夫だと思ってください。

そしてCr2O72(二クロム酸イオン)とMnO4(過マンガン酸イオン)は
ジャイアンだと思ってください。

H2O2(過酸化水素)はスネ夫なので、のび太(H2S)からは
ドラえもんの道具を奪えますよね。

でも、ジャイアンだったらさすがに
ずる賢くてのび太よりはちょっと強いスネ夫でも
勝ち目がありません。

スネ夫(過酸化水素)はCr2O72(二クロム酸イオン)や
MnO4(過マンガン酸イオン)に
奪われてしまうわけですよ。
このケースではCr2O72(二クロム酸イオン)とMnO4(過マンガン酸イオン)が酸化剤になって
H2O2(過酸化水素)が還元剤になるってことです。

つまり、過酸化水素が酸化剤になるのか還元剤になるのかは
相手次第ってことです。

相手よりも酸化力が強ければ酸化剤になるし
相手よりも酸化力が弱ければ還元剤になってしまいます。

過酸化水素は中途半端なポジションにあるので
相手次第で、還元剤にも酸化剤にもなることができるのです。

基本的に過酸化水素が還元剤になるのは
この2つCr2O72(二クロム酸イオン)とMnO4(過マンガン酸イオン)と
反応する時だけです。

それ以外は過酸化水素は酸化剤として働きます。

還元剤語呂を使った覚え方(2)シュウ酸

H2C2O4(シュウ酸)⇒2CO2(二酸化炭素)

語呂合わせとしては
衆参に参加した』です。

衆参は『シュウ酸』ですね。に参加は『二酸化炭素』の『二酸化』です。
『した』の『た』が『炭素』部分です。

還元剤語呂を使った覚え方(3)硫化水素

H2S(硫化水素)⇒S(硫黄単体)

語呂合わせは『普通にソバをすすって食べる』です。

普通が『H』、にが『2』ソバが『S』、すすっての『す』(ローマ字でSU)が『S(硫黄単体)』
となります。

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酸化剤と還元剤語呂を使った覚え方まとめ

いかがだったでしょうか?
酸化剤と還元剤の覚え方について解説しました。
今回の式を覚えてしまえば、あとは作業として半反応式を書くことができますよ。

半反応式は今回解説した式に、水や、水素イオンや電子などをつけて出来上がります。
こちらの記事で残りの水や電子、水素イオンなどの付け足し方を解説していきますね。
半反応式の問題を解きながら作り方も覚えよう!

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