前回の記事でモルから3つの情報を得ることができると説明しました。
⇒1モルから得られる3つの情報とは?わかりやすく解説
数、質量、体積の3つの情報です。
で、この記事を読んでいるあなたは
おそらく化学を勉強していることと思います。
化学では計算がつきものです。
化学の計算問題だと、たいていモルを利用することになります。
だから自由にモルを扱えるようになった方が有利です。
モルマスターになるってことですね。
ですから、数からモルを出したり、
グラムからモルを出すこと、体積からモルを出すことなども
できるようになっておいた方がよいでしょう。
さらに数からモルを導き出して、そこからグラムにしてみたりといった
行き来も自由自在にできるようになっておいた方がよいでしょう。
リットルからモルを計算して、そこからグラムの計算なども
自由自在にできるようにならないといけません。
では自由自在にモルを扱えるようになるにはどうすればよいのでしょう?
モルに関する公式があります。
この公式を完璧にマスターすることが重要です。
3つのモル公式は絶対に覚えましょう。
化学計算の入門編です。
野球部に入ったらまずグローブを買ったり
ユニフォームを買ったりすると思います。
それと同じことです。
化学計算をやる前にまずはモルの公式を覚えましょう。
Contents
3つのモル公式
これから挙げていく3つのモル公式は絶対暗記しましょう。
まず1つ目。1モルがアボガドロ数個の数の集団であるということから導き出す公式です。
1つ目の公式:mol=$\frac{数}{アボガドロ数} $
2つ目の公式は、
1モルは分子量、化学式量グラムであることからくる公式です。
⇒1モルから得られる3つの情報とは?わかりやすく解説
2つ目の公式:mol=$\frac{質量(グラム)}{原子量の総和} $
それから3つ目。
3つ目の公式:mol=$\frac{標準状態の気体の体積(リットル)}{22.4} $
以上、3つのモル公式がありますので
完璧に頭に焼き付けて自由自在に変形できるようにしておきましょう。
たとえば、「数を求めよ」だったら、
1つ目の公式:mol=$\frac{数}{アボガドロ数} $
から、数=$mol×アボガドロ数 $と変形して解答します。
こんな感じで自由自在に変形できるようにもなっておきましょう。
ところで
3つ目の公式:mol=$\frac{標準状態の気体の体積(リットル)}{22.4} $
で、標準状態の気体の体積ですが、これは気体の体積によりません。
ちょっと説明しておきますね。
1モルでアボガドロ数個の気体分子を風船につめた時、
標準状態で22.4リットルになります。
標準状態というのは0℃、1気圧の状態のことです。
窒素でも、酸素でも水素でも二酸化炭素でも22.4リットルです。
つまり気体の種類にはよらない数字だということです。
気体の種類にはよらず、どんなものであってもどんな気体であっても22.4リットルということになります。
大丈夫ですか?
今回解説した3つのモル公式をとにかくまず完璧に覚えましょう。
公式ですからね。
自由に変形もできるようにもしましょう。
3つのモル公式の覚え方|語呂合わせ
ここまで3つのモル公式について解説してきましたが、
「こんなの覚えられないよ!」と思った方もいると思います。
そこで私が独自に作った語呂合わせをご紹介したいと思います。
私は別のブログで植物の記事を書いたりもしていますが、
獣医師として日々ペットの診療をしています。
⇒こちらのブログで私の獣医師免許証を公開しています
獣医師になるためにはそれなりの偏差値の獣医学部に合格しないといけないので
必死で化学の勉強をしました。
そのときに作った語呂合わせです。
1つ目の公式:mol=$\frac{数}{アボガドロ数} $の語呂合わせは
『アホ(アボガドロ数)の上に数の子が乗ってる!』です。
あなたが思う「あの人、ちょっとバカじゃない!?」と思った人の上に
数の子が乗っているところを想像してみてください。
2つ目の公式:mol=$\frac{質量(グラム)}{原子量の総和} $の語呂合わせは
私は『失言』と覚えました。
失言の失は質量で、失言の言は原子量の総和です。
失言して謝罪してネットが炎上しているところを想像してみてください。
それから
3つ目の公式:mol=$\frac{標準状態の気体の体積(リットル)}{22.4} $
の覚え方ですが。
私は『風船つぶし』と覚えました。
前回の記事で解説しましたが、風船に詰めた時の体積が
標準状態(0℃、1気圧)で22.4リットルになります。
⇒1モルから得られる3つの情報とは?わかりやすく解説
このことから標準状態の気体の体積=風船
と覚えましょう。
それから『風船つぶし』の『つぶし』ですが、
つはツー(two)で『2』、ブはふたつでちょっと苦しいですが『2』
それからシは『4』で22.4を意味しています。
最後にまとめますと
・1つ目の公式:アホ(アボガドロ数)の上に数の子が乗ってる!
・2つ目の公式:失言
・3つ目の公式:風船つぶし
です。
この覚え方(語呂合わせ)は完全このブログ著者のオリジナルなので
どこにものってません。
ぜひ参考にしていただければうれしいです。