酸塩基の価数に関する疑問を解決したい方は
こちらの記事をご覧ください。
ただ価数を理解するためには
酸塩基の定義の理解が必須です。
そこで先に酸塩基の定義から解説しますね。
Contents
酸塩基の定義
まずあなたは価数のことを知りたくて
この記事を読んでいると思うのですが、
ではあなたは『酸とは何か?』説明することができますか?
ある人は「青いリトマス試験紙を赤に変えるものでしょ!」
って答えるかもしれません。
そんな人はおそらく「塩基は赤いリトマス試験紙を青に変えるものだよ」
って視覚的に判断する人もいるでしょう。
あるいは「酸というのは鉄などの金属と反応して
水素ガスを出すけど、塩基は酸の性質を打ち消すもの」
と答える方もいるでしょう。
他にも「酸というのは薄めて舐めると酸っぱくて
かなり薄めた塩基を舐めると苦く感じる」と味覚で判断する方もいるかもしれませんね。
化学底辺ワイ「酸性は酸っぱくて、塩基性は苦い」
— 心拍数112 (@Hamagiku_) April 16, 2021
こんな感じで性質が違うものが確かに存在するわけです。
でも、正確に定義してくれる人が昔はいませんでした。
ということでアレニウスという人が
酸塩基の定義をしてくれました。
これがアレニウスの定義です。
ここでは簡単にアレニウスの定義について解説しますね。
まずアレニウスはかなり狭い範囲で酸塩基の定義をしました。
・酸とは水の中で$H^{+} $を放出する物質のこと
・塩基とは水の中で$OH^{ー} $を放出する物質のこと
ということです。
ただ酸が放出した$H^{+} $というのは
水中では$H^{+} $と$H_2O $(水)がくっついて
$H_3O^{+} $として存在しています。
この$H_3O^{+} $のことをオキソニウムイオンといいます。
ここまでの解説で酸塩基の定義がわかったと思います。
酸塩基の定義が分かると
もう少し区別(分類)したくなるでしょう。
では酸塩基を
この記事の本題である価数で分類していきましょう。
酸塩基を価数で分類しよう
酸塩基を価数で分類する方法があります。
出しうる$H^{+} $や出しうる$OH^{ー} $の数のこと
です。
たとえば塩酸があります。
塩酸の化学式は$HCl $です。
これは水の中では$H^{+} $と$Cl^{ー} $に分かれています。
すると$H^{+} $を1個出すことができるから1価となります。
同様に酢酸も1価です。
塩酸 1価
硫酸 2価
酢酸 1価
アンモニア 1価
水酸化カルシウム 2価
水酸化ナトリウム 1価
水酸化バリウム 2価
水酸化カリウム 1価— なりちゃん (@URS206_VIP) February 27, 2018
他に$H_2SO_4 $(硫酸)があります。
硫酸は出せる$H^{+} $が2つあるので2価となります。
あとは$Ca(OH)_2 $(水酸化カルシウム)がありますが
$OH^{ー} $2つ出せるので2価ということになります。
こんな感じで価数で酸塩基をさらに分類することができます。
【重要】 Q 1価の強酸の具体例を1つ述べよ。 A HCl (塩酸)
— 公務員用 生物&地学&化学一問一答bot (@seibutsugakubot) December 23, 2022
価数以外にも電離度で分類するという方法もあります。
電離度についてはこちらで詳しく解説しています。