前回の記事では1モルというのはアボガドロ数個の集団ですよという話をしました。
⇒アボガドロ数とは?わかりやすく解説
でも、アボガドロ数というものを定義するときに
質量を使って定義していましたね。
質量数が12の炭素原子12グラムの数をアボガドロ数っていいます。
ということで、モルというものから数だけではなくて
質量というものも表現することができるわけです。
そして気体の体積なんかも表現することができます。
1モルからわかることは3つの情報になります。
1モルから得られる情報(1)数
モルがわかれば数がわかります。
いったい何個なのかという話ですね。
ものすごい数でしたね。
⇒アボガドロ数とは?わかりやすく解説
1モルが表す数はアボガドロ数でした。
アボガドロ数は$6.0×10^{23} $とか$6.02×10^{23} $個となります。
これが1モルの定義です。
なので、1モルとは?と聞かれたら『$6.0×10^{23} $とか$6.02×10^{23} $個の集団です』と答えます。
ただ、1モルからわかることは他にもあります。
1モルから得られる情報(2)質量
1モルから何グラムか?ということがわかります。
アボガドロ数を定義するときに質量を使いました。
⇒モル(物質量)とは?わかりやすく解説
そこからのつながりで1モルから質量を表現することができます。
では1モルの質量は何グラムになるのでしょう?
分子量か化学式量(式量)にg(グラム)つけたものになります。
分子量や化学式量(式量)とは原子量の総和のことでしたね。
⇒式量と分子量の違いをわかりやすく解説
原子量の総和にグラムという単位をつけたら1モルの重さになるわけですね。
1モルから得られる情報(3)気体の体積
1モルから気体の体積(単位はリットル)を表現することもできます。
アボガドロ数個の気体分子(窒素でも酸素でも二酸化炭素でもOK)を
風船に詰め込んだときの、風船の体積が何リットルになるかがわかるということです。
風船に詰めた時の体積が何リットルになるのか、
22.4リットルになることが知られています。
ただ、22.4リットルという体積というのは『いつでも』というわけではありません。
条件があります。
気体の体積というのは周りの温度や周りの気圧によっても変わります。
ですから1モルであっても、周りの温度や圧力が変われば
22.4リットルではなくなります。
では1モルで22.4リットルになるのはどんな時なのでしょうか?
条件があります。
標準状態と呼ばれる状態です。
・0℃
・1気圧(地上の気圧)
の状態です。
1気圧って大気圧です。
地上の気圧です。
この標準状態で1モルの気体の体積は22.4リットルになります。
1モルから得られる情報まとめ
以上のように3つの情報をモルから得ることができます。
・数
・質量
・体積
です。
次の記事ではモルの公式をご紹介していきます。