前回の記事では物質量について解説しました。
⇒モル(物質量)とは?わかりやすく解説
前回の記事で、
6.02×$10^{23} $個のことをアボガドロ数と定義しました。
そしてアボガドロ数個の数の集団のことを1mol(モル)という風に定義しましたね。
このことがよくわからない方は、
先にこちらの記事をご覧になっていただけるとうれしいです。
⇒モル(物質量)とは?わかりやすく解説
ところでアボガドロ数個の数の集団で1モルなわけですが、
アボガドロ数って大きな数字だということは
なんとなくわかっていただけると思います。
ここで、どれくらいアボガドロ数が大きな数字なのか、
分かりやすく解説していきます。
そうすれば、アボガドロ数の理解も深まっていくでしょう。
アボガドロ数についてわかりやすく解説
6.02×$10^{23} $という数字はなんとなく大きな数字だとなんとなくわかっていただけると思います。
$10^{23} $ですからね。
大きい数字ですね。
$10^{2} $で100ですからね。
$10^{3} $だと1000です。
$10^{4} $になったら10000です。
$10^{23} $、これ、どれくらい大きいか?
想像できますか?
アボガドロ数という数字の巨大さをわかりやすく説明したいと思います。
上記画像のように1円玉を重ねていきます。
1枚2枚3枚・・・・と。
そして計算が楽になるように6.0×$10^{23} $枚
アボガドロ数枚だけ1円玉を積み重ねていくとしましょう。
この1円玉タワーの高さ(長さ、距離)は
どれくらいになると思います?
スカイツリーくらいでしょうか?
それとも富士山くらいの高さになるのでしょうか?
そんなものではありません。
アボガドロ数枚だけ仮に1円玉を積み重ねたら
1円玉タワーの高さは、地球から太陽までを20億回だけ往復できる距離になります。
20『億』往復ですからね。
1円玉は1㎜の厚さですが、アボガドロ数枚だけ積み重ねると、
地球と太陽を20億回だけ往復できるだけの距離になるのです。
アボガドロ数ってものすごい数だとわかりますね。
これを1molといっているわけです。
他にもアボガドロ数のすごさを理解するために
例を出してみますね。
1日100億円使うという大富豪がいたとしましょう。
この大富豪の全財産はアボガドロ数円(6.0×$10^{23} $円)だったとします。
この場合、この大富豪は何円間くらい生きていけると思いますか?
1日100億円生活を何年間続けることができるでしょう?
答えは1600億年生きていくことができます。
1日100億円ずつ使っても1600億年生きていくことができます。
そもそも地球ができてから現在まで約46億年ですし、
宇宙が誕生してから現在までの時間は160億年くらいといわれています。
これの10倍まで生きていけるということです。
それくらいの時間になるわけです。
100億円ずつ使ったとしても。
すごい数ですね。
アボガドロ数ってとてつもなく大きな数の集団だということがわかったと思います。
そんな巨大な数の集団を1モルと表現しましょうということになったのです。
それくらい原子とか分子とかイオンというのは小さいものなのです。
たとえば水が18グラムで1モルです。
比重が1としたら18mLですから
コップにちょっと入れた程度です。
この液体を構成している水分子の数は6.0×$10^{23} $個です。
アボガドロ数個の分子が集まって18mLの体積になっているわけです。
アボガドロ数って大きな数字だということを覚えておいてくださいね。
1モルというのはアボガドロ数個の数の集団だという話でした。
以上で解説を終わります。