化学

蒸発と沸騰の違いについてわかりやすく解説

蒸発 沸騰 違い

今回の記事では蒸発と沸騰の違いについて解説します。

獣医師免許証

ちなみにこの記事を書いている人間は獣医師で日々、
ペットの診療をしています。

まず、前提となる知識から解説させてください。
前回の記事で飽和蒸気圧は物質の種類と温度によって決まってくると説明しました。
飽和蒸気圧・気液平衡とは?わかりやすく解説

たとえば水だったら50℃で100mmHgまで蒸発できたりします。
エタノールだったら220mmHgくらいまで蒸発できます。
ちなみにmmHgの意味を知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
mmhgとは?意味を図を使ってわかりやすく解説

こんな感じでそれぞれの温度における蒸発できる限界圧力ってのがあります。

で、ここまで解説した内容に関係するのが蒸発や沸騰です。

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蒸発と沸騰の違い

蒸発は表面から気体になる現象のことで
沸騰は内部からも気体になることをいいます。

外圧(通常は大気圧)と液体の蒸気圧がイコールになると沸騰します。
これはどういうことでしょう?

沸騰と蒸発

液体の内部から気体になろうと思った場合、
内側から外側にボコボコと外に出ていくためには
周りの水分子たちを押しのけて外に出ていかないといけませんね。

大気圧

周りの水分子たちというのは
大気圧という圧力(外圧とも)でピンク色の丸になっている気泡に
のしかかってくるわけです。

大気圧という圧力で周りの水分子はこの気泡にのしかかってくるので
この気泡が内側から気体になるには、周りの水分子を押しのけないといけません。
つまり、大気圧と同じ圧力をこの気泡は持たないといけないのです。

気泡が大気圧と同じ圧力を持たないと
気泡はつぶれてしまいますからね。
気泡がつぶれたら沸騰という現象は起きません。

逆に気泡の持つ圧力が大気圧と等しくなったら
周りの水分子の圧力に逆らって外に出ていくことができます。
これを沸騰といいます。

なので、液体の内側から気体となるには
大気圧と同じ圧力を気泡が持たないといけません。

沸騰

水面から気体になるだけだったら周りの水をおしのける必要がありません。
これ以上上に液体の水が存在しませんからね。
そのまま飛び出せます。

でも内側から気体になるには周りの水を押しのける必要があるので
気泡の圧力が大気圧と等しくなるまで(飽和蒸気圧)沸騰が起きません。

つまり、大気圧=飽和蒸気圧にならないと沸騰が起こらないということです。
飽和蒸気圧・気液平衡とは?わかりやすく解説

内側から気体になるのが沸騰、
表面から気体になるのが蒸発です。

蒸発の方が簡単に起こるわけです。
何℃でも起こります。
でも、沸騰は大変です。だから温度が高くないと沸騰は起こりません。
たとえるなら満員電車の出口付近だったらすぐに外に出れますね。
これは蒸発です。

逆に出口から離れたところから満員電車の外に出ようと思ったら
周りの乗客を押しのけていかないといけません。
これが沸騰です。

こういう理解でOKです。
蒸発は何℃でも起こりますが、沸騰は気泡の持つ蒸気圧が大気圧と等しくならないと
起こりません。

以上で蒸発と沸騰の違いについての解説を終わります。

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