今回の記事ではmmhgとはどういう意味なのか、
図を使ってわかりやすく解説していきたいと思います。
ただ、先に気体についての大枠を知っておいた方がmmHgの理解が進むと思うので、
先に気体に影響を与える4つの要素から解説します。
でも、できるだけ早く結論を知りたい方は記事の下の方へ移動してください。
気体に影響を与える4つの要素とは?
気体に影響を与える要素は4つあります。
1つ目は圧力です。圧力はどれだけの圧力を周りから与えるか?によって
中の気体の体積や温度が変わるということです。
圧力は文字でPと書きます。
Pはpressureの頭文字からきています。
で、単位としてはPa(パスカル)だったりmmHg(ミリメートル水銀)を使ったりします。
このmmHgが今回の記事テーマになりますが、あとで詳しく解説します。
気体に影響を与える要素、2つ目として絶対温度(T)があります。
単位は℃ではありません。
K(ケルビン)という単位を使います。
Kは℃に273を足してできるものです。
K=℃+273
という式が成立します。
どうして273を足すのでしょう?
次回の記事で詳しく解説しますので、
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温度が変わると分子の動きが変化します。
たとえば高温にすると分子の動きが活発になります。
それから気体に影響を与える要素3つ目、体積(V)です。
何L(リットル)の容器に封入しているか?ということおが気体の体積です。
体積を表すV(ラージブイ)はvolumeの頭文字からきています。
容器の体積=気体の体積という理解で大丈夫です。
気体の体積の単位はL(リットル)になります。
それから気体に影響を与える要素4つ目は物質量です。
容器内に何mol入っているか?によって圧力などが変化してきます。
物質量の単位はn(スモールエヌ)です。
molについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
⇒モル(物質量)とは?わかりやすく解説
molは数を表すものです。
英語でnumberなので、頭文字をとって物質量はnと表します。
もし大文字にしてNにしてしまうとアボガドロ定数を表す文字になってしまうため、
物質量の場合は小文字でnと表記します。
⇒アボガドロ数とは?わかりやすく解説
ここまでまとめると、
・圧力P(Pa(パスカル)、mmHg)
・絶対温度T(K)
・体積V(L)
・物質量n(mol)
ということです。
気体に影響を与える要素として上記4つの変数があります。
このうち、圧力Pの単位としてPa(パスカル)は有名です。
ただ、mmHgという単位の意味が分かっていない方が多いです。
そこで以下、詳しく解説していきます。
mmHg(ミリメートル水銀)とは?意味をわかりやすく解説
mmHgはトリチェリという研究者が行った実験がベースになっています。
まずわかりやすく説明するために図を書きますね。
上記図の左側をご覧ください。
容器の中に液体のHg(水銀)を入れます。
片方はフタが開いていて、もう片方はフタが閉まっています。
フタが閉まっている方は真空です。
つまり、0気圧になります。
もう片方のフタが開いている方は大気圧(1気圧)がかかっています。
左側の図はもともとの状態で高さが揃っています。
このあとどうなるでしょう?水銀の液面は。
1気圧の方が強い力だからグッと下がり、真空の方は0気圧だから弱いので上がります。
こうやって液面差が生じ、右側の図のようになります。
右の図において左側の水銀面が下がり、右側の水銀面が上がり、
液面に差が生じることになります。
こんな感じで液面に差がでます。
この時に生じる液面差が760mmになっているのです。
「1気圧という気圧が水銀(Hg)を760mm押し上げることができますよ」ということです。
つまり、水銀(Hg)を何㎜(ミリメートル)押し上げれるか?というのを圧力の単位として使おうということになったというのがmmHg(ミリメートル水銀)の意味です。
水銀を何㎜押し上げれるか?を圧力の単位として使うってことです。
これをトリチェリの実験といわれるものなのですが、
1気圧は、水銀Hgを760mm押し上げる圧力ということをもとにした単位がmmHgの意味するところです。
なので結論として
Hg(水銀)を押し上げる高さで圧力を示したもの
ということです。
たとえば20㎜上げたら20㎜Hgというふうに書きます。
これがmmHgという圧力の単位の意味合いです。
次の記事では絶対温度Tはどうして℃に273を足すのか?解説したいと思います。
⇒絶対温度(K)はなぜ℃に273を足すの?