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化学

分子間力とは?わかりやすく解説

分子間力とは わかりやすく

今回の記事では分子間力とは何か?
例を挙げながらわかりやすく解説していきたいと思います。

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分子間力とは?例を挙げながらわかりやすく解説

分子間力とは読んで字の如く『分子間』に働く『力』のことです。
あなたは日常生活で「あ、これは分子間力だな」
みたいな感じで、分子間力を体感したことはありますか?

おそらく「そんなのないよ」
って思ったことでしょう。

分子間力ってよくわからない謎な力くらいの感覚かもしれませんね。

分子間力=分子間に働く力というくらいですから
当然、目に見えないような世界で働いているものという理解をされている方が
多いのではないでしょうか?

ですが、分子間力って簡単にしかも目に見える形で
作り出すことが可能です。

クリアファイルに水を濡らした

まず上記のようなクリアファイルを用意してください。
クリアファイルに水を濡らします。

この水で濡れたクリアファイルを壁にくっつけてみましょう。

分子間力とは わかりやすく

水に濡れてないクリアファイルなら
磁石があるわけじゃないのでくっつきません。
でも、クリアファイルの表面を水で濡らし壁にくっつけると
ペタッと張り付きます

これが分子間力です。

何も付いてない状態のクリアファイルだと
壁にくっつきません。
でも、表面が水で濡れたクリアファイルは壁にくっつきます。

水で濡らすと物と物がくっつくという現象。
こういった経験をしたことってありませんか?

寝ぐせ

例えば寝癖を直す時に
水で濡らして髪をとく事がありますね。
すると髪と髪がくっついて寝癖が直りますね。
あるいはコンタクトレンズって涙で濡れた眼球にペタッと張り付きます。
でも、ドライアイみたいに乾いた眼球だとコンタクトレンズは簡単につきません。

犬の目の保護のためにコンタクトレンズを処方することがありますけど、
ドライアイの子だと、簡単にくっつかないので苦労します。
プロフィール

水で濡れたときに物と物がくっつく。
その時に働いている力こそが分子間力です。

寝癖を治すために水をつける
コンタクトレンズを目にくっつけるのは
分子間力の具体例です。

ではどうして乾いた状態では分子間力が働かないのでしょう?
水で濡らすとくっつくのに乾いた状態ではくっつかない、
どうしてなのでしょう?

分子間力とは何か?本質的な部分を知るためには
ここがかなり大事です。

接触面積

分子間力には接触面積が大きいほど強く働くという性質があります。
上記図は2つの物質が接近している様子を示したものです。
上記図の左側は表面がツルツル(ザラザラしていないということ)です。

これに対して右側は表面にがザラザラ凸凹しているものです。

この場合、接触させた場合の
接触面積って左と右だとどちらの方が大きくなるでしょう?

接触面積
左の方が接触面積が大きいですよね。
なぜなら表面がツルツルということは平らってことです。
ということは表面全体で接触することができます。
でも、右側はデコボコガタガタでうまくかみ合わないので
接触面積は小さくなってしまいます。
分子間力の大小を比較すると表面が平らな左の方が大きくなります。
デコボコな方は分子間力が小さくなります。

では水で濡らしたクリアファイルは壁にくっついたのでしょう?
水で濡らすとどうしてモノとモノはくっつくのでしょう?

身近にある物体って平らなように見えても顕微鏡レベルだと上記図の右側のデコボコした状態です。
左側のツルツルのものは人工的に作らないとまずありません。
クリアファイルも一見、平らなように見えますが
分子レベルだと右側のデコボコ状態です。
人間の髪の毛も眼球も分子レベルだとデコボコです。

水で濡らし接触面積増やす

水で濡らすということは液体の水がデコボコの隙間に入り込むことができますよね。

デコボコを平らにする

タコ焼きの鉄板に生地を流し込むかのように液体の水を入り込ませることができます。
こんな感じで表面が平らな状態を人工的に作ることができます。
分子間力が強く働く状況を人工的に作りだすことができるわけです。

これによって水で濡らすことで物と物がくっつくという仕組みが生まれてきます。
分子間力が強く働くための接触面積が大きい状況を作り出しているわけです。

朝シャン

寝ぐせを治すために朝起きたら水で濡らしますよね。
すると分子間力が強まって
髪の毛同士がペタッとくっついてくれるのです。

サランラップ

あとサランラップ。
サランラップはどうしてくっつくのでしょう?
接着剤なんて使ってません。

実はサランラップの表面には分子レベルで真っ平になるように
小さなやすりみたいなもので削ったような状態になっています。
表面が真っ平らな状態を人工的に作っているのです。
だかラ接着剤がなくてもすでに分子間力が強く働く環境が出来上がっているのです。

サランラップがくっつくのも分子間力の具体例です。

分子間力は化学を学ぶ上で非常に重要です。
分子間力の大小によって物質の融点や沸点が変わってきますし
分子間力によって化学変化が起こったりもします。

分子間力を理解することでいろんなものが見えてくるようになります。
次の記事では分子間力と水素結合について解説します。

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