ペットに注射するときとか採血するとき
必ずアルコール消毒します。
これは人間でも同じですよね。
でないとペットがばい菌に感染してしまうことがあるからです。
⇒プロフィールと当ブログを作ることになったきっかけ
アルコール消毒する時に使うのがエタノールです。
ただここで多くの人が疑問に感じるのが
おそらく「エタノールとアルコールの違いって何?」
ってところだと思います。
そこでこの記事ではエタノールとアルコールの違いについて
わかりやすく解説していきたいと思います。
エタノールとアルコールの違いは何?
エタノールはお酒の成分に近い?
エタノールとアルコールの違い
このブログは化学を中心に解説しているので
化学的な意味合いも含めて解説していきますね。
・全アルコール類の総称を指す
・炭化水素の1つH(水素)がOH(水酸基)に置き換わった化合物
・たくさんの種類がある
です。
アルコールの化学式についてはこちらの記事でかなり詳しく解説しています。
⇒アルコールの価数と級数による分類方法についてわかりやすく解説
上の解説で
アルコールは炭化水素の1つH(水素)がOH(水酸基)に置き換わった化合物だと書きました。
・炭素と水素だけからできている化合物の総称
・石油、天然ガスはいろいろな炭化水素の混合物
・塗料とかプラスチック製品などの原料として利用
です。
たとえば
$C_2H_6 $はエタンです。
CとHだけでできているので炭化水素の仲間です。
そして$C_2H_6 $のうち1つのHがOHに置き換わり
→$C_2H_5OH $となりエタノールというアルコールの仲間になります。
それから$C_3H_8 $はプロパンという炭化水素ですが、
そのうち1つのHがOHに置き換わり$C_3H_7OH $というプロパノールになり
これもアルコールの仲間です。
他にもブタンという炭化水素の1つのHをOHに変えるとブタノールになりますし
ペンタンという炭化水素の1つのHをOHに変えるとペンタノールというアルコールになります。
こんな感じで
エタノールはアルコール類の中における個別の名称のことです。
アルコールにはエタノールとかメタノールとかいろんな種類があります。
そしてアルコールの仲間の1つにエタノールがあるってことです。
それから一般的なお酒に入っているアルコールはエタノールです。
日本語だと酒精(しゅせい)といいます。
お酒の精と書くくらいエタノールはお酒そのものなわけですね。
ということでアルコールと呼ばれるものは
エタノールやメタノールなどたくさん存在します。
でも、一般的にアルコールというと
何の断りもないようならエタノールを指すとくことですね。
だからアルコール消毒=エタノール消毒
ということです。
エタノールにもさらに分類がある!
エタノールは以下の3つに分けられます。
・無水エタノール(水が入ってなくて純度が99.5%のもの)
・消毒用エタノール(無水エタノールと水を8:2の割合で薄めたもの)
・一般的なエタノールは純度が約95%のもの
となります。
ちなみに
・無水エタノール
・消毒用エタノール
・一般的なエタノール
の中で一番消毒効果が高いのは消毒用エタノールです。
⇒【指定医薬部外品】資生堂 手指消毒用エタノール液 500mL
なぜ一番消毒効果が高いの葉
消毒用エタノールなのか?
詳しい理屈はこちらの動画が参考になります。
ちなみに消毒目的でエタノールを使うなら
60~90%の範囲内が妥当です。
これより高い濃度のエタノール(無水エタノールなど)は消毒効果が落ちます。
なぜなら消毒の効果が出る前に蒸発してしまうからです。
水で希釈して消毒用エタノールにすることで消毒の効果がでます。
以上、エタノールとアルコールの違いについての解説を終わります。
エタノールはアルコールの仲間です。
なのでアルコールといってもエタノールも含まれますが
他にもメタノールとかイソプロパノールとか
他にもいろんなものも含みます。
参考にしていただけるとうれしいです。