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化学

蒸気圧降下と沸点上昇の関係についてわかりやすく解説

蒸気圧降下 沸点上昇

以前の記事で蒸気圧降下や沸点上昇が起こる仕組みについて解説しました。

今回の記事では蒸気圧降下と沸点上昇の関係について
わかりやすく解説します。

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蒸気圧降下と沸点上昇の関係

砂糖と水

たとえば、水分子4つと砂糖が1つあったとしましょう。

この記事を読んでいるあなたなら絶対知っていると思いますが、
水って100℃になると沸騰しますよね。

温度を上げると蒸気圧が上がっていきます。

水などの液体が気体になることを蒸気といいますが、
その蒸気によって発生する圧力が蒸気圧です。

たとえばヤカンに入れた水を沸騰させるとフタがカタカタ音を立てて動きますよね。
この音を立てて動く現象は蒸気圧が原因です。

とにかく温度を上げると蒸気圧が上がっていきます。
たとえば100℃になると蒸気圧が上がって1気圧になり水は沸騰します。
でも、砂糖は沸騰しません。

ちなみに50℃だと蒸気圧は0.12気圧くらいです。
10℃だと0.012気圧くらいです。

たとえば、江戸時代。

農民

年貢を払わせるために農民を5人組にしていた時がありました。
当時の農民は朝から晩までせっせこせっせこ田んぼを耕していました。
現在でも一生懸命働いて税金を納めないといけませんが、
江戸時代も年貢を納めないといけませんでした。

現在の日本だと相当な高給取りでもない限り、
時期にもよるでしょうけど、お給料の30%~40%くらいを税金として納めればよいわけです。

でも、江戸時代のある時期では70%を年貢として納めないといけないという頃も
あったようですよ。

本当、令和に生きていてよかったってくらいですよね。
とにかく江戸時代の年貢のある意味税率は高かったみたい。
だから、どうしても年貢を納めることができず逃げ出す農民もいたようです。

そんなこともあって5人組にして、
もし1人が逃げるなどして年貢を納めなかった場合には
残りの4人で逃げた1人分の年貢を納めるようにしていました。
現在でいうところの連帯保証制度みたいなものですね。

ポジティブに考えると
5人のうち1人が病気になり田んぼを耕せない時には
残りの4人が手伝ってあげていたようです。
手伝ってあげることで5人分の年貢を納めれるようにしていたわけですね。

ネガティブに考えるとみんな逃げないように相互で監視するような仕組みが
できあがっていたと考えることもできます。

蒸気圧降下と沸点上昇

そんな江戸時代の5人組による監視システムと同じで
砂糖が蒸発しない場合には、他の4つの水分子が出さないといけません。
なので、100℃になったら1気圧で沸騰できますが、
砂糖が蒸発しないから足りません。
この足りないことを蒸気圧降下といいます

本来の蒸気圧を出すことができないのです。

沸点上昇

だから同じ100℃であっても砂糖が蒸発しないので
蒸気圧が下がってしまうから、他の水分子が頑張らないといけません。
つまり、もっと温度を上げないと1気圧に達しませんから
沸点上昇が起こるということです。

結局不揮発性物質(例:砂糖)の蒸気圧の分だけ蒸気圧が減ってしまうのです。
したがって1気圧に達して沸騰するためには他の水分子が頑張らないといけません。
水分子を頑張らせるためには温度を上げるってことです。

蒸気圧が下がるってことです。
なので、通常の蒸気圧に戻すためにもっと温度を上げないといけません。
だから沸点が上がってしまうということです。

こんな感じで沸点上昇というのは蒸気圧降下と深い関係があるってことです。

どれくらい上がるのか?

⊿t=K×C
⊿t:沸点上昇度
K:モル沸点上昇(比例定数、水は0.52)
C:質量モル濃度

沸点上昇度は質量モル濃度に比例します。

以上で解説を終わります。

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