この記事ではアルカンの一般式を導く考え方をわかりやすく解説していきます。
アルカンの一般式を導き出していきます
アルカンは炭化水素の仲間
炭化水素と聞いても難しく考えないでくださいよ。
炭化水素は炭素Cと水素Hしかありません。
だから炭化水素って名前になっています。
酸素Oはありません。
そしてアルカンは炭化水素の仲間です。
そしてもっとも簡単なものはメタン($CH_4 $)です。
立体で表すと以下のようになります。
正四面体です。
ちなみに上記画像はピラミッドではありません。
ピラミッドというのは底面が正方形です。
話を元に戻します。
一番簡単な化合物メタンは上記のように正四面体です。
そして正四面体の重心に炭素原子があって
頂点に4つの水素原子が位置しています。
そんな立体構造を理解したら
本題に入っていきましょう。
アルカンの一般式を導いていこう!
アルカンは単結合だけでできています。
つまり一重結合ばかりです。
上記図の一本線(ー)は単結合、
破線(・・・)は同じ構造が続いてるよってことです。
では上記アルカンの分子式を求めましょう。
そして上記画像のように枠で囲ったひとかたまりに注目してください。
上記囲みが間の・・・は省略していますが
そこにも同様にあるとして、
そんな塊がn個あったとしましょう。
では炭素Cは何個ありますか?
それぞれの箱の中に炭素Cが1個ありますね。
したがって炭素はn個あります。
箱の数がn個で炭素の数も箱の中に1個ずつあるから
当然炭素Cはn個ありますね。
よって、$C_n $となります。
そして水素Hは炭素の上と下にそれぞれ1個ずつありますね。
なので水素は2n個ありますね。
そして両側に1個ずつ水素Hがありますね。
両側の水素数は2個です。
だから水素数は2n+2個ありますね。
ここまでまとめると
$C_nH_{2n+2} $となり、アルカンの一般式を導き出すことに成功しました。
$C_nH_{2n+2} $
です。
こんな感じでアルカンの一般式は自分で導き出すことができます。
アルカンに属するメンバーはみんな
$C_nH_{2n+2} $という分子式で表すことができるのです。
こういうものを一般式といいます。
一般式というとイメージしにくいですね。
具体的に書いてみましょう。
nに数字を代入していきますよ。
n=1のときを考えてみましょう。
n=1を$C_nH_{2n+2} $に代入したら
$C_1H_{2×1+2} $となり$CH_4 $となります。
$CH_4 $はメタンといいます。
同様にn=2を代入しますと$C_2H_6 $(エタン)となります。
次にn=3を代入すると$C_3H_8 $(プロパン)となります。
こんな感じでアルカンに属する物質は
一般的に$C_nH_{2n+2} $という分子式で表すことができるのです。
これを一般式といいます。
一つ一つ(メタンとかエタンとか)表すのは大変ですから
nでまとめて一般式で表すのです。
ちなみにアルカンの中でもプロパンはプロパンガスに用いられますし、
都市ガスはメタンが利用されています。
こんな感じでアルカンは燃料として利用されます。
アルカンの式は簡単。
だからこの記事の通りにやればきちんと一般式を導出することができます。
ぜひアルカンの一般式を暗記するのではなく
導けるようになってくださいね。
そうしたほうが大学受験の緊張感でど忘れするリスクが減ると思いますよ。
受験勉強頑張ってくださいね!