今回の記事では状態変化(物質の三態ともいいます)とはどういう変化のことなのか、
図を使ってわかりやすく解説していきたいと思います。
物質の三態(状態変化)とは?
物質の三態とはどういうことをいうのでしょう?
身近な例を挙げて解説しますね。
たとえば、氷、水、水蒸気というのはいずれも$H_2O $ですよね。
氷は固体で飲む水は液体ですよね。
それから目には見えませんがそこら辺の空気を採取すると
部屋が乾燥しているとかジメジメしているとかよくいいますが
観想しているということは$H_2O $の気体が少ないという状況です。
ジメジメしているというと$H_2O $の気体がいっぱいあるということです。
こんな感じで目には見えませんが空気を採取すれば水蒸気も
少し混ざっています。
この水蒸気は気体になります。
これを物質の三態といいます。
・固体
・液体
・気体
のことです。
物質って温度とか圧力を増やしたり減らしたりすることで
固体、液体、気体の三態間で状態変化します。
例えば氷(水の固体)に熱を加えると液体の水になりますし、
もっと熱を加えると、気体の水である水蒸気になります。
ではこちらの図をご覧ください。
固体、液体、気体と書いてます。
すべての物質には固体、液体、気体という3つの状態があります。
意外な話だったかもしれませんが。
固体を見ると粒子がきっちり並んでいる様子が見えます。
固体という状態はどんな状態なのでしょうか?
構成粒子が動けない状態です。
ぎっちり敷き詰められていて自由に動くことができない状態が固体です。
このぎっちり動けない固体の状態をちょっと動けるようにした状態が液体です。
完全に粒子が動き回れる状態が気体になります。
まず、物質の状態のイメージをきちんと把握しておきましょう。
・粒子が動けない⇒固体
・粒子がちょっと動ける⇒液体
・粒子が動き回れる⇒気体
ということで、これが固体、液体、気体の違いになります。
ちなみに固体は粒子が動けない状態ではあるのですが、
実際にはきっちり並んだ粒子は、その場でスマホのマナーモードみたいに
振動はしています。
この振動が精いっぱいの動きなのが固体の特徴です。
固体が液体になるとちょっと自由に動けるようになります。
逆にちょっと動けるようになった状態を『液体』ということができます。
つまり、液体は構成粒子がある程度自由に動ける状態だということです。
氷を加熱すると水になります。
固体から液体に変化するということです。
この現象のことを化学用語で『融解(ゆうかい)』といいます。
融解は粒子がちょっと自由に動けるだけのエネルギーを与えたということです。
動けない状態(固体)からちょっと動ける状態(液体)に
変化させるためのエネルギーを外部から与えることを融解といいます。
そして液体の水を加熱すれば水蒸気になります。
この現象のことを『蒸発(じょうはつ)』といいます。
別の言い方をすると液体が気体になることを蒸発といいます。
気体は完全に自由に動き回れます。
どこまでも飛んでいける状態が気体です。
気体は構成粒子が完全に自由に動ける状態です。
まずは固体と液体と気体、それぞれの状態における粒子の動き。
どういう動きをしているか?ということを理解しておきましょう。
この粒子の動きが変化することを状態変化といいます。
・固体から液体に変わることを融解
・液体から気体に変わることを蒸発
(ちょっと動ける状態を完全に自由に動けるように変化を与えること)
・気体から液体を凝縮(水蒸気の気体を冷やして液体の水にすること)
・液体から固体が凝固(水を冷やして凍らす)
・固体から一気に気体、気体から一気に固体に戻ることを昇華(ドライアイス)
ということです。
上記図のように状態が変わっていくことを状態変化とか三態変化とよびます。
ちなみに液体を経由せずに状態変化することを昇華といいます。
ドライアイスというのはスーパーでもらってきたとしましょう。
ドライアイスを机の上に放置していても
机の上は濡れたりしません。
二酸化炭素の液体は出てきませんね。
固体の二酸化炭素であるドライアイスが部屋で気体の二酸化炭素に
直接変わっているのです。
このように固体から直接気体に変わることがあります。
このことを『昇華(しょうか)』といいます。
固体から直接気体になること、
また直接気体から固体になることも昇華といいます。
特に気体から直接固体になることは昇華でもよいのですが
『凝華(ぎょうか)』ということもあります。
昇華についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
⇒分子結晶の特徴をわかりやすく解説
薄いガラスのコップに水を入れて冷凍庫で凍らすことってしませんね。
コップが割れてしまいますからね。
水は氷になると体積が大きくなるからコップが割れるのです。
コップに水入れてすぐ冷やすために
冷凍庫入れて忘れてたら底抜けた😂 pic.twitter.com/t9tlZ6Pgrl— アミタ (@FLOamita_matu) November 23, 2020
ですが私たちは水ばっかりよく見かけるので
こういった現象は当たり前のような感じを受けるのですが
世の中の物質というのはたいていが固体というのは
上記図の固体のところのように粒がギューギューに
集まっている状態です。
液体になると粒がもう少し広い空間を動けるようになってきて
気体になるともっともっと広い空間をウロウロするようになります。
水をあまりに普段見かけすぎるので
上記図のような粒の集まり具合が理解しにくいかもしれません。
よく例に出されるのはロウソクのロウです。
固まった状態が固体で少し広い空間をウロウロすると液体で
もっと広い空間をウロウロすると気体になります。
体積は固体が液体になると体積が増え、
液体が気体になるともっと体積が増えます。
広い空間をウロウロするってことです。
水は固体の方が液体よりも体積が大きくなりますが
それ以外は固体、液体、気体の関係になっているということです。
以上で状態変化についての解説を終わります。