化学

簡略構造式の書き方ルールについてわかりやすく解説

簡略構造式 書き方

「構造式の書き方がわからない・・・」
と無機化学まではなんとかわかったけど、
有機化学で最初に習う構造式の書き方でつまづく方が多いです。

私も獣医系大学の受験は化学を選択しましたが
構造式の書き方の習得に苦労しました。

今回の記事では

・構造式の書き方のルール
・構造式を省略して書く簡略構造式の書き方

についてわかりやすく解説していきます。

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構造式の書き方(ルール)

エタンの構造式の書き方

構造式の書き方をエタンを例に解説します。
エタンという化合物は炭素原子(C)が2つ単結合で連結したものです。

なので

C-C

です。

で、炭素の結合の手の数は4つでしたね。
これはこちらの記事で詳しく解説しています。
有機化合物の構成元素には何があるか?わかりやすく解説

なので、この2つの炭素原子

C-C

は、それぞれ結合の手が3つずつ余っていることになりますね。

ですから
エタン

となります。

上記画像でピンク色で示した1本1本の線分のことを価標(かひょう)と呼びます。
この価標の先に水素原子をくっつけましょう。

エタンの構造式

水素の場合、結合の手が1本なので、これで完了です。
これでエタンの構造式が完成しました。
すべての結合の手(価標)を省略せずに書きました。

逆にいうとすべての価標を省略せずに書いたものを構造式といいます。

酢酸の構造式の書き方

次、酢酸の構造式を書いていきましょう。

酢酸の構造式前段階

炭素が2個あって、
2つ目の炭素に酸素が二重結合で、
そしてもう1つは単結合で結合しています。

で、残った炭素原子、酸素原子の結合の手を書いていきましょう。
価標を書いていきます。

一番左の炭素は今、結合を1本使われている状態。
3つ余っていますね。
なので、以下のように一番左の炭素に価標を3つ書き込みましょう。

酢酸の構造式2段階目

となります。

書き込んだ3つの価標に水素を3つ付け加えます。

では酸素原子はどうでしょう?
酸素の結合の手は2つです。
1つは結合に使っていますが、もう1つ余っているので価標を展開できますね。
そこに水素をくっつけます。

結果、

酢酸の構造式

と酢酸の構造式が完成しました。

価標

構造式というのは結合の手(価標)をすべて省略せずに表記したものです。
先ほど示した、エタンや酢酸ですが、全部、価標を省略せずに書いています。

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簡略構造式

構造式としては以上の書き方でOKです。
あとはいろんな化学式を見ながら構造式を書く練習をしていただければ
どんどん構造式が書けるようになっていきます。

でも、構造式を真面目に書くと
紙の幅いっぱいになっていき、邪魔な存在になっていきますよね。
私が学生だった頃、教授が構造式を横長に書くのですが
前の学生の頭が邪魔で、全体を見切れなかった苦い思い出があります(苦笑)。

獣医師免許証

ちなみに私は獣医師です。

今回解説したエタンや酢酸の場合、炭素が2個しかありませんでした。
でも有機化合物って炭素の数がいっぱいになってきます。
それこそ炭素が30個の化合物だってあります。

炭素数が30個の有機化合物に対して、全部価標を展開していたら
とんでもない面積を使うことになります。

そこで省略して構造式を書こうということになったのです。
そこで編み出されたのが簡略構造式です。

簡略構造式は略式構造式ということもあります。
で、簡略構造式を使うと省スペース化をはかることができます。

簡略構造式の書き方

簡略構造式の書き方として
原則、水素との価標は省略します。
水素原子との結合の手を表す価標は書かなくて良いということで
一括りにしてしまうのが簡略構造式です。

エタンの構造式

たとえば、エタンを簡略構造式で表すと
$CH_3 $ー$CH_3 $
となります。

ずいぶんとスッキリしましたね。

酢酸の構造式
では酢酸を簡略構造式で表すとどうなるでしょう?
右側のO-Hだって1つにまとめるので
以下のようになりますね。

酢酸の簡略構造式

こんな感じで水素との結合の手は省略して簡略構造式を書きます。
今後、大学などで有機化学を勉強するときも簡略構造式で教授は書くと思います。
なので、価標を全部展開して書くということはせずに
水素との結合の手は省略して簡略構造式を書くことが
今後よく登場するということを理解しておきましょう。

次の記事では組成式と分子式について解説します。
組成式・分子式・示性式の違いについてわかりやすく解説

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