オキシクリーンなどの酸素系漂白剤を使って洗濯槽の掃除をしたら
取り切れないほどの黒カビが発生してしまうということがあります。
ふつうは酸素系漂白剤で洗濯槽を掃除したら
黒カビが除去できるはずなのですが・・・
オキシクリーンなどの酸素系漂白剤の主成分は
過酸化ナトリウムです。
過酸化ナトリウムは水と反応して
酸素の泡を吹くって汚れを浮かしながら落とす作用があります。
なので、洗濯槽にくっついたカビや洗剤の残りかすも
浮かして落としてくれるはず。
なのにどうして酸素系漂白剤などの漂白剤を使ったら
逆にカビが増えてしまうのでしょう?
今回の記事では酸素系漂白剤で洗濯槽の掃除をしたら
黒カビが取りきれないほど発生する原因と対処法について
わかりやすく解説します。
Contents
洗濯槽の掃除をしたら黒カビが取りきれないほど発生する原因
洗濯するものって汚れた衣類やタオルですよね。
そんな汚れた衣類やタオルには
皮脂などの汚れや油など、ばい菌やカビが大好きな栄養素が
いっぱい含まれています。
そんな皮脂や油などを完全に落としきることは不可能で
洗濯槽の中に少しは残ってしまうわけですね。
特に残りやすいのが洗濯槽の裏部分です。
洗濯機は洗濯する場所です。
洗濯する=水を使う=湿気が残る場所です。
カビって適度な湿気と適度な栄養があればどんどん増えます。
だから洗濯槽に黒カビが発生するわけですね。
たくさん黒カビが発生した状態で酸素系漂白剤を使うと
カビが浮き上がってきて、
「漂白剤使ってるのに黒カビが発生した」ってなります。
ちなみに私は獣医師として犬の診察をしています。
⇒ブログ管理人のプロフィール
犬は真菌症(カビが原因の皮膚病)によくかかるのですが、
飼い主さんから「どこにカビがいるんですか?」ってよく言われます。
洗濯槽の黒カビも真菌症も原因カビも
どちらもどこにでもいます。
どこにでもいるから、
カビを撲滅するという対処法は存在しません。
ではどうやって洗濯槽に発生する黒カビを撲滅することができるのでしょうか?
洗濯槽の掃除をしたら黒カビ対処法(1)洗濯機に乾燥機能がついてる場合
黒カビなどのカビは熱に弱いです。
カビも生き物です。
生き物にはタンパク質が含まれています。
タンパク質は55℃くらいの温度で変性してしまいます。
しかも不可逆性といって二度と元の状態に戻れません。
これは別サイトで解説していますので
興味のある方はこちらをご覧ください。
⇒温度による酵素の失活と熱変性の違いを分かりやすく解説
なので、洗濯機に乾燥機能がついているようなら
30分程度、乾燥させるだけでも熱によって黒カビが死滅してくれるでしょう。
洗濯槽の掃除をしたら黒カビ対処法(2)高価な洗濯槽クリーナー
市販の数百円の洗濯槽クリーナーではなく
メーカー純正の洗濯槽クリーナーを利用した方が
黒カビの発生を抑えることができます。
たとえばこういう洗濯槽クリーナーがおすすめです。
⇒日立(HITACHI) SK-1500 洗濯槽クリーナー 1回分
メーカー純正ですから安心感が違いますよね。
洗濯槽の掃除をしたら黒カビ対処法(3)洗濯機をプロに分解してもらう
ここまでの方法でうまくいかない場合には
プロにお願いするという方法もあります。
全自動洗濯機なら1万5000円前後、ドラム式なら3万円前後でやってくれます。
プロだと、洗濯機を分解して
普通だと手の届かない場所に発生している黒カビも撃退してくれます。
洗濯槽の掃除をしたら黒カビ対処法(4)買い替える
洗濯機の寿命は8年程度です。
もし同じ洗濯機を8年以上使っていて
黒カビが発生しているようならそろそろ洗濯機を買い替える時期かもしれません。
もし洗濯機を買い替えるなら洗濯槽に穴のないタイプを選びましょう。
洗濯槽に穴があると
そこで黒カビが繁殖することが多いです。
だから洗濯槽に穴のない洗濯機を利用するだけでも
黒カビの被害を最小限に抑えることができるでしょう。
さらに欲をいうなら乾燥機能がついている洗濯機がおすすめです。
黒カビやばい菌は熱に弱いからです。
いざというときにカビなどの被害を最小限に食い止めてくれるはずです。
あと、黒カビのことが心配なら
洗濯していない時間帯はフタは常に開けておきましょう。
カビは適度な湿度があると繁殖します。
蓋が開いている方が洗濯機の中が乾燥しやすいので
カビの繁殖を少しでも抑えることができますから。
以上、参考にしていただけるとうれしいです。