高校で化学を習ったことのある方ならわかっていただけると思いますが、
モルのあたりから「化学って難しい」という印象を持つ人が続出します。
今回の記事ではそんな方に向けて記事を書いています。
まずモルを理解する前提として相対質量とは何か?
知っていないと難しいです。
もしかしたら相対質量の理解が不足しているからモルが
わからないという可能性が高いです。
そこでこの記事では相対質量とは何か?
わかりやすく解説していきたいと思います。
相対質量とは?
相対質量とはいったい何でしょう?
原子という粒は非常に小さい粒です。
非常に小さいだけでなく非常に軽い粒でもあります。
原子1つの重さというのを数値で表すと恐ろしく小さくなってしまいます。
大学受験で出題されたら、ただただ計算するのが面倒になってしまいます。
計算方法はあっているのに計算ミスで不合格になってしまう可能性すらあります。
ということで原子1個の重さを表す数値を
もう少し簡単な数値を使って表現しようとなりました。
たとえば、
質量数が12の炭素原子1個当たりの重さは
1.993×$10^{-23} $グラムです。
小さすぎますよね。
ということでもう少し簡単な数字を使って表現したいということになるわけです。
原子1個の質量を何か1つを基準にして表現することになりました。
そこで質量数が12の炭素原子1個の重さを12と定めました。
原子1個の質量を炭素原子1個の重さを12として比較した値のこと
です。
別の言い方をすると、
相対質量とは何かを基準にしたときの比率を表すものです
この相対質量の定義だとわかりにくいですよね。
そこでわかりやすく例を挙げて説明してい診ますね。
たとえば、犬がいたとしましょう。
この犬の体重は10㎏です。
ある人の体重は100㎏で、ある車の重さは1000㎏だったとしましょう。
・ある犬の体重が10㎏
・ある人の体重が100㎏
・ある車の重さが1000㎏
とします。
相対質量とは何かを基準にしたときの比率を表すものです。
仮に体重10㎏を1と基準をとったとしましょう。
つまり、犬の相対質量を1とするわけです。
すると、100㎏の人の相対質量はどうなるでしょう?
犬の体重が10㎏なので、100㎏というのは10㎏×10だから10倍ということですね。
だから100㎏の人間の相対質量は1×10=10となります。
それから犬から見て車の重さは100倍ですね。
だから相対質量は1×100=100となります。
・ある犬の体重10㎏の相対質量が1なら
・ある人の体重が100㎏だと相対質量は10
・ある車の重さが1000㎏だと相対質量は100
となります。
これが相対質量の考え方です。
1つの質量(重さ)を基準にとったときの比率を表す数字のことを
相対質量というわけです。
ところで質量数12の炭素原子1個の重さは
1.993×$10^{-23} $グラムで、この質量を12とします。
仮に1.993×$10^{-23} $グラムの3倍の質量をもった原子がいたとしましょう。
その場合、相対質量は12×3=36となりますね。
相対質量というのは1つの質量を基準にとったときの比率のことです。
何倍の質量を持っているか?と比率で表せば、
見やすいし計算しやすい数値になりますね。
炭素原子を12とみたときに、3倍の質量を持っていたら36と
かなり見やすく計算しやすい数字になりますね。
ということで、原子1個の重さを表すときには
具体的な質量ではなくて1.993×$10^{-23} $グラムを12とみたときの
比率という形で表現していくわけです。
これが相対質量です。
基準は質量数12の炭素原子です。
で、この相対質量を使って原子量を表現できるようになります。
続きはこちらで解説します。
⇒原子量とは?計算の仕方とともに簡単にわかりやすく解説