化学

付加重合とは?図を使ってわかりやすく解説

付加重合とは

前回の記事では重合とは何か?解説しました。
重合とは?わかりやすく解説

ところで

重合体はでき方によって

・付加重合
・縮合重合
・2つの混合型

に分けられます。

今回の記事では付加重合について解説します。

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付加重合とは?

付加重合について理解するために
まずは付加反応を知っておきましょう。

付加反応というのは二重結合とか三重結合を持つ化合物が示す反応です。

付加重合とは

たとえば、二重結合を持つ化合物があったとしましょう。
アルケンとかですね(上記図参照)。

で、二重結合というのは一本目と二本目の結びつきの強さはまったく違います。
一本目は強力な結合でできていて、二本目は弱い結合でできています。

弱い結合

弱い結合は簡単に切れてしまいます。
そして外に結合の手が飛び出ていきます。

結合

飛び出てきた結合の手に対して
たとえばXとYという原子があったとすると、
上記図のように結合を作っていきます。
これを付加反応といいます。

これから解説するのは付加重合です。
付加重合というのは付加反応を繰り返します。
隣の分子同士で付加反応を繰り返して長く繋がっていくものを付加重合といいます。

付加重合とは

炭素間の二重結合を持った構造が
何千レベルで続いていきますが、キリがないので2つにとどめます(上記図)。

π結合が切断

で、二重結合のうちの1本の弱い結合が切れます。
1本の弱い結合をπ結合といいます。

結合が外へ飛び出す

そして外に結合の手が飛び出ていきます。

そして飛び出てきた結合の手同士で結びつきが作られます。

付加重合

これが付加重合です。

この結果できる構造はどうなるでしょう?
まず炭素間にあった二重結合は一本切れるから、
それぞれ単結合になりますね。

そして炭素原子間同士で新たな結合が作られるので
上記図のような新しい結合になり、
長く繋がっていきます。
これが付加重合です。

付加重合

付加反応をひたすら繰り返すことで長く繋がる重合が付加重合です。

ところで付加重合体はこのままずっと長く何千という炭素数がつながる場合もあります。
そんな何千とつながる付加重合体を構造式で表すことは難しいですよね。

炭素のCを書くだけでも何千回となるでしょう。
さすがに実際の数を書くのは無理です。

なので付加重合体のような高分子化合物というのは
構造式を書くときに、実際の数を書くわけにはいかないので
こういう形を何回も繰り返してできているという感じの表記の仕方をします。

繰り返しの単位

たとえば、今回解説した化合物の場合、繰り返しの単位って上記図のようになりますね。
では構造式を表現するときはどうしたらよいでしょう?

付加重合の構造式

構造式のかっこは【】(大かっこ)でも()(小かっこ)でもOKです。
大事なのはかっこをつけることとnをつけるところです

あとnというのが前回解説した重合度になります。
重合とは?わかりやすく解説

重合度というのは単量体の繰り返し単位の数です。
実際には1000とか2000といった数になります。

ところで付加重合体の構造式を簡単に書くコツがあるので
説明しますね。

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付加重合体の構造式を簡単に書くコツ

付加重合体の構造式を簡単に書くコツを覚えておきましょう。

付加重合

まずこんな形をしている化合物があるとしましょう。
上記図の化合物を付加重合させてみますと、、、

付加重合させるときっていうのは
ぞんなに悩む必要はありません。

付加重合の構造式

まず二重結合の弱い方の結合を1つ切ります。
そして両サイドに手が出た様子を上記図のように記載します。
そしてその上から()を付けて、nを書くだけです。
これが付加重合体の構造式の書き方です。

水素書いても大丈夫

だから、水素Hが左の式についてたら、
そのまま右の付加重合体の構造式にも水素HをそのままつけてOKです。

どんなものでも上記図のように付加重合体の高分子化合物の構造式を表現することができます。
この付加重合ですが、特殊なパターンもあります。

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特殊な付加重合の構造式(ジエン)

こんな構造式があったとしましょう。

ジエン

これは1分子内に二重結合を2つ持った化合物です。
Diene(ジエン)といいます。
ジエンのジ(di)は2という意味で、エンはアルケン(alkene)のエンです。

こんな感じで1分子内に二重結合を2つ持った化合物を付加重合させてみましょう。
基本的には弱い方の結合が切れて、外に手が出ることは一緒です。

ジエン

1本だけ結合を切ります。2本切ったらダメです。
これはここまでの解説と同じですね。
1本は結合が残ります。

ジエン

そして両サイドにつながっていきます。

結合

この場合、上記図の赤線の場所で結合が1個増えますね。
結合の手が内側に向かって飛び出してきて
内側の炭素間で出くわすわけですからね。

二重結合

真ん中の炭素間の結合が単結合だったものから
新たに結合が作られ、二重結合に変わることになりますね。

結果、でき上がる構造式はどうなるでしょう?

ジエンの付加重合

新しい結合は上記図のようになりますね。
これがジエンの付加重合です。

この場合も繰り返しの単位×nという形で表現します。

繰り返しの単位

この場合は上記図のピンクで囲った部分が繰り返しの単位になります。

では構造式はどうなるでしょう?

ジエンの構造式

となりますね。

こんな感じでジエンという化合物の付加重合も書けるようになっておきましょう。

次の記事では縮合重合について解説します。
縮合重合とは?例を挙げながらわかりやすく解説

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