今回の記事では混合気体の密度から
物質量の比を計算する問題を確実に解く方法についてわかりやすく解説します。
混合気体の密度から物質量の比を計算する問題
アルゴン(Ar)とネオン(Ne)の混合気体があります。
混合気体の密度は標準状態で1.34g/Lだったとします。
混合気体のアルゴンとネオンの物質量比はいくらになりますか?
原子量はネオン20、アルゴン40とします。
こんな感じで『気体の密度』という文字が見えたら
どのように考えたらよいのでしょう?
『気体の密度』と『標準状態』という文字を見たら
22.4Lの重さに直すことを徹底しましょう。
22.4Lの重さのことを原子量(あるいは分子量)といいます。
22.4L⇒1モル⇒原子量
です。
22.4Lの意味であったり、どうして原子量になるのか、
わからない方はこちらをご覧ください。
・1モルから得られる3つの情報とは?わかりやすく解説
分子量の意味がわからない方はこちらをご覧ください。
・式量と分子量の違いをわかりやすく解説
もう一回問題文をお見せしますね。
アルゴン(Ar)とネオン(Ne)の混合気体があります。
混合気体の密度は標準状態で1.34g/Lだったとします。
混合気体のアルゴンとネオンの物質量比はいくらになりますか?
原子量はネオン20、アルゴン40とします。
ここで1.34g/L
というのは1Lあたり1.34gという意味ですから、
22.4Lだったら、22.4倍すれば、22.4Lのときのg(グラム)数が出ますね。
単なる比の問題ですよ。
1.34×22.4=30g
この30gが分子量で、1モルあたり30gとなるわけですね。
なぜなら22.4Lは1モルのときのものですからね。
ある意味強引に1モルのときのグラム数に合わせたわけですよ。
ここで、ネオンの原子量が20でアルゴンの原子量が40です。
原子量が20のネオンと原子量が40のアルゴンが混ざって
先ほど計算した30になるわけですよ。
問題の意味を変換すると
『20のものと40のものが混ざって30にするには何対何ですか?』
となります。
どうすればよいでしょう?
たとえばネオンをX、アルゴンを(1-X)としましょう。
すると20X+40(1-X)=30
となります。X=0.5
ということは原子量が20のネオンが0.5、原子量が40のアルゴンが0.5(1-0.5=0.5)の割合で混ざって
30の混合気体ができているということです。
検算してみると明らかですね。
20×0.5+40(1-0.5)=30になってますね。
よって、ネオンとアルゴンの物質量の比は0.5:0.5=1:1
ということがわかりました。
以上、参考になったようならうれしいです。