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化学

質量モル濃度の公式

質量モル濃度 公式

大学受験が前提になりますが、

覚えておかないといけない濃度には

質量パーセント濃度(質量%濃度)
モル濃度
・質量モル濃度

があり、質量パーセント濃度とモル濃度
についてはかなり詳しく前回の記事で解説しています。
質量パーセント濃度の覚え方
モル濃度とは?わかりやすく解説

今回の記事では質量モル濃度の公式をご紹介します。
そのあと、どうして、質量モル濃度の分母は溶媒になっているのか?
についても解説していきたいと思います。

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質量モル濃度の公式についてわかりやすく解説

質量モル濃度の公式を理解するために
まずは単位から覚えましょう。

単位が分かれば公式を覚えやすくなるからです。

たとえば、数学で速さとか距離とか時間ってありますよね。
距離をm(メートル)、時間を(分)とすると速さはm/分(メートル毎分)です。
ということは速さの公式は

速さ(m/分)=$\frac{距離(m)}{時間(分)} $
とわかりますね。

こんな感じで単位を覚えることは公式を覚えることと同様に重要なことです。

では質量モル濃度の単位はどうなっているのでしょう?
質量モル濃度の単位はmol/kg(モルパーキログラム)となっています。

どういうものを表しているのでしょう?
㎏というのは溶液ではありません。
質量モル濃度は『溶媒』1㎏あたりの溶質のモル数を表しています。

溶媒とか溶質の意味についてはこちらの記事をご覧ください。
溶媒・溶質・溶液の違いをわかりやすく例を挙げて解説

モルについて知りたい方はこちらをご覧ください。
モル(物質量)とは?わかりやすく解説

だから公式を書きますと、、、

質量モル濃度(mol/kg)=$\frac{溶質(mol)}{溶媒(kg)} $
分母は溶媒のkgですから注意してくださいね。

だから変形するとしたら、
溶質(mol)=質量モル濃度(mol/kg)×溶媒(kg)
となります。

ちなみに溶媒は水溶液の場合はたいてい水になります。

たとえば水1㎏あたり、2molの溶質が入っているとしたら、
質量モル濃度(mol/kg)=2÷1=2(mol/kg)となります。

ここで「?」と思う人がいるかもしれません。
質量モル濃度は溶媒1㎏あたりの溶質のモル数という定義なので
分母の㎏は全部溶媒のkgになっています。

溶液ではないってことです。

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質量モル濃度の公式はなぜ分母が溶媒になっているの?

ではどうして質量モル濃度の分母って溶液でなく溶媒になるのでしょう?
理由の1つ目としてはそもそも分母を溶液にしたいならモル濃度を利用すれば終わりだからです。
あえて質量モル濃度を計算する必要がありません。

モル濃度の公式は

モル濃度(mol/L)=$\frac{溶質(mol)}{溶液(L)} $

でしたね。
モル濃度とは?わかりやすく解説

だから質量モル濃度を利用するときっていうのは
溶媒(kg)が計算問題に入っているときに利用するわけですね。

ではどんなときに溶媒(kg)が計算問題などに
登場するのでしょう?

たとえば蒸気圧降下度(ΔP)を求める場面があったとしましょう。
蒸気圧降下とは、溶液中で蒸気圧が下がる現象のことをいいます。

このとき
蒸気圧降下度(⊿P)=蒸気圧×溶媒の分子量×$10^{-3} $×質量モル濃度
と質量モル濃度を使わないと蒸気圧降下度(⊿P)を求めれない場面が出てきます。

このケースでモル濃度(mol/L)を使っても
蒸気圧降下度を求めることができません。

なので、分母に溶媒(kg)を持ってくる質量モル濃度という公式の存在が必要になってくるわけですね。

次の記事ではそもそも蒸気圧降下とは何なのか?
わかりやすく解説していきますね。
蒸気圧降下とは?図を使ってわかりやすく解説

他にも質量モル濃度の公式を知っていないと求めれない問題って
いっぱいあります。
なので、あえて分母に溶媒がくる質量モル濃度の公式が存在するわけですね。

以上で解説を終わります。

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