今回の記事では高校化学で学ぶ
タンパク質の検出方法(検出反応)についてわかりやすく解説します。
タンパク質の検出反応(検出方法)
検出方法(1)ニンヒドリン反応
いい具合に「化学」って感じの写真撮れた
確かニンヒドリン反応 pic.twitter.com/zQAzQCmxu2— Submaster (@Submaster_movie) November 29, 2022
ニンヒドリン反応はアミノ酸とかタンパク質に
ニンヒドリン溶液を加えて加熱すると
青紫~赤紫色になるという反応のことです。
つまりニンヒドリンという溶液で
アミノ酸やたんぱく質を検出することができるということです。
このニンヒドリンというのは指紋の検出に応用されています。
獣医の実習でニンヒドリンを扱ったことがあります。
⇒プロフィールと当ブログを作ることになったきっかけ
手につくと大変なことになります。
手が紫色になって当分の間、とれなくなります。
タンパク質やアミノ酸で手が紫色になって気持ち悪い感じになります。
これが指紋捜査等で使われるニンヒドリン反応です(手袋しろ)
天才ロックのリンちゃんはこんな失敗はしません。 pic.twitter.com/gg24Xa2H0v— ぴょん (@pyon83) September 6, 2022
そんな感じでニンヒドリンというのは
タンパク質やアミノ酸に反応するということを覚えておきましょう。
検出方法(2)ビウレット反応
アミノ酸3つから水が2つ取れてできるペプチドをトリペプチドって言うんでしたね。
トリペプチドとかポリペプチドについて
詳しくはこちらの記事で解説しています。
⇒ポリペプチドとは?簡単にわかりやすく解説
で、ですね、
トリペプチド以上だとビウレット反応をします。
ちなみにビウレット反応はビュレットではありません。
ビュレットは中和滴定、
滴定曲線のところで使う器具の1つですからね。
⇒滴定曲線の見分け方・書き方についてグラフを使ってわかりやすく解説
話を元に戻します。
トリペプチド以上のものはビウレット反応をします。
水酸化ナトリウムを加えてアルカリ性にしたあとに
硫酸銅を加えると紫色になる反応のことです。
このときに怪しげな錯イオンを作るということは
わかっているのですが、どんな形になるのか?
いまだに不明です。
世の中、まだまだわかっていないことが多いってことです。
銅(II)イオンが2つ以上のペプチド結合と錯イオンを形成する呈色反応を[ ビウレット反応 ]という。
★「2つ以上のペプチド結合」はトリペプチド以上のペプチドを意味しています。ジペプチドでは陰性です。— 高校化学 高分子bot 大学受験 有機化学アプリ (@kagaku_k_test) January 29, 2023
検出方法(3)キサントプロテイン反応
濃硝酸を加えて温めると
ベンゼン環の水素Hが$NO_2 $に変わり黄色になる反応のことです。
ちなみにベンゼン環の水素Hが$NO_2 $に変わることをニトロ化といいます。
さらに塩基を加えるとオレンジ色になります。
これがキサントプロテイン反応です。
キサントプロテイン反応のキサントは黄色を表します。
プロテインはタンパク質です。
たとえば爪に濃硝酸がつくと黄色くなります。
不健康そうな爪になります。なかなか色が落ちません。
何十年ぶりかにキサントプロテイン反応😅
濃硝酸の中に指突っ込んじまった🤣 pic.twitter.com/EKPCWI2NGG— yanagiya530 (@ka24datsun) September 19, 2018
もし濃硝酸を扱った後に
爪が黄色くなったら「キサントプロテイン反応が起こったな」
とわかるってことですね。
検出方法(4)硫黄
硫黄Sを含んでいるアミノ酸とかタンパク質に対して
水酸化ナトリウムを加えます。
それから酢酸鉛を加えるとPbSの黒い沈殿ができます。
そうやってタンパク質を検出するという方法もあります。
以上で解説を終わります。